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2021年12月24日 (金)

移動時間は労働時間になるのでしょうか?

Q 上司から県外への出張命令が出ました。飛行機や新幹線で長時間の移動になります。
  この移動時間は労働時間になるのでしょうか?


A 労働時間について労基法上では「労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間」と定義されています。

例えば、始業前の朝礼への参加が義務付けられている時間や制服の着用、業務上必要な装着物品の準備などに要する時間も使用者の指揮命令下に置かれている時間として労働時間に該当します。

そのような観点から、移動時間も労働時間に当たるのではないかと思われるかもしれませんが、移動中に上司から指示されたPC入力やWeb会議の報告書作成や商品の運搬時の見守りなどをしていれば、移動時間は労働時間となりますが、何も命令がなく機内・車内で自由に過ごせる時間であれば日常の通勤時間と同様に考えられるので労働時間とはならず賃金が払われることはありません。

一方で、長時間の移動や宿泊などに要する〝完全に自由ではない時間″に対して、賃金ではなく会社独自の手当(例 出張手当や日当など)を支払っている会社もあります。

 

頻繁な出張の繰り返しや通常勤務との調整で労働者に肉体的・精神的多大な負担が生じている場合は、使用者の安全配慮義務が履行されていない可能性があるため労使間で十分話し合い、適切なルール作りをしてください。


 flairポイント!

・ 手当に含まれる内容や使い道については会社独自の決まりがありますので社内の規定を確認すると良いでしょう。

 ・直行直帰というルールを採用している会社もあります。直行とは、自宅から相手先や現場などへ、会社に寄らずに行くこと直帰とは、相手先や現場などから、会社に寄らずに自宅へ帰ることを言います。この場合、現場に到着してから現場を離れるまでの休憩時間を除いた時間が使用者(会社)の指揮命令下に置かれている時間なので労働時間となり、直行直帰の移動時間は通勤時間と判断されます。