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2022年8月 1日 (月)

失業給付の受給期間延長

Q 体調を崩して休職しており先日から健康保険の傷病手当金を受給中です。しかし、職場復帰も難しいので退職することにしました。失業給付の手続きをして、傷病手当金と併せて受給することは可能でしょうか。


A 傷病手当金(健康保険)と失業給付(雇用保険)の併給はできません。

失業給付の支給要件は、労働の意思・能力を有することが必要であること、傷病手当金は労務不能を支給要件とするためです。


離職し、「就職したいという積極的な意思といつでも就職できる能力(健康状態・家庭環境など)があり、積極的に求職活動を行っているにもかかわらず就職できない状態」にある方でないと、失業給付の支給を受けることは出来ません。

失業給付は、原則、離職後1年が受給期間となっています。この期間にそれぞれの給付日数分が支給されます。しかし、この受給期間内に下記の理由で引き続き30日以上職業に就くことが出来ない場合は、ハローワークに申請することで受給期間を延長(本来の受給期間1年に最長3年間をプラス)することが出来ます。

受給期間の延長が出来る理由

  • 妊娠・出産・育児(3歳未満に限る)などにより働くことが出来ない
  • 病気やケガで働くことが出来ない(健康保険の傷病手当、労災保険の休業補償を受給中の場合含む)
  • 親族等の介護のため働くことが出来ない(6親等以内の血族、配偶者及び3親等以内の姻族)
  • 事業主の命により海外勤務をする配偶者に同行
  • 青年海外協力隊等公的機関が行う海外技術指導による海外派遣
  • 60歳以上の定年等により離職し、しばらくの間休養する

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ご相談者の場合は、退職後も傷病手当金を継続して受給することになると思いますので、失業給付はその間「受給期間の延長」申請をハローワークでする必要があります。傷病手当の受給が終了し、すぐに働ける状態になってから「失業給付の受給」申請をハローワークで行いましょう。


flairポイント! 

病気やケガ等が理由で受給期間の延長をする場合の申請時期は、延長後の受給期間の最終日までですが、申請が遅い場合には所定給付日数の全てを受給できない可能性がありますので、なるべく早期に申請することが必要です。