短期アルバイトの社会保険加入
Q 1カ月の短期アルバイトをすることになり労働条件通知書を貰ったら、雇用保険だけではなく社会保険にも加入と記載されていました。2カ月以内の契約であれば、社会保険に加入しなくても良いはずですがどうなのでしょうか。その場合、社会保険料はいくら引かれるのでしょうか。
A 令和4年10月以降は、雇用期間が2カ月以内であっても要件に該当すれば社会保険に加入するようになりました。
以前は雇用期間が2カ月以内であれば社会保険の適用除外でしたが、令和4年10月以降は当初の雇用期間が2カ月以内であっても以下のいずれかに該当する方は雇用期間の当初から社会保険の加入となります。
①就業規則、雇用契約書等において、その契約が「更新される旨」または「更新される場合がある旨」が明示されている場合
②同一事業所において、同様の雇用契約に基づき雇用されているものが、更新等により最初の雇用契約の期間を超えて雇用された実績がある場合
労働条件通知書の契約期間欄を確認し、「自動的に更新する」「更新する場合があり得る」にチェックがある場合は雇用期間の当初から加入となります。ご相談者の場合、1カ月の雇用ですが労働条件通知書に「社会保険加入」と記載されているのであればこの要件に該当している可能性がありますので、再度労働条件通知書を確認してみてください。
仮に「契約の更新はしない」にチェックがついていれば、1カ月のみの契約なので社会保険加入は出来ませんが、所定の期間を超え引き続き使用されるに至った場合は、その日から加入となります。
社会保険に加入することにより、健康保険料、介護保険料(40~64歳)、厚生年金保険料が発生します。毎月の給与額(通勤手当などの各種手当を含む)を区切りのよい幅で区分した標準報酬月額をもとに保険料を決定します。
例)鳥取県在住(年齢40歳)
基本給88,000円、通勤手当2,000円 合計90,000円⇒保険料額表により標準報酬月額は88,000円になります。
社会保険 |
料率 |
社会保険料 (円) |
労働者負担分 (円) |
健康保険料率 |
9.68% |
8,518.4 |
4,259.2 |
介護保険料率 |
1.6% |
1,408 |
704 |
厚生年金保険料率 |
18.300% |
16,104 |
8,052 |
計 |
29.58 |
26,030.4 |
13,015.2 |
※保険料率は、令和6年3月分(4月から9月納付分)からのものです。
社会保険に加入すると、保険料負担が発生しますが将来もらえる年金額が増えるという大きなメリットがあります。
参考)年金額シミュレーション(厚生労働省 社会保険適用拡大ガイドブックより)
他にも年金や医療保険の面で今より手厚い保障を受けられるメリットがあります。
社会保険に加入するメリットや短時間労働者の社会保険加入要件などについてはこちらのページを参考にして下さい。
➡パートの社会保険加入の拡大