退職時に制服代を請求された
Q 2年勤めた会社を退職することにしました。すると、会社で着用していた制服代金を請求されました。支払わないといけないのでしょうか。
A 制服等を個人負担させることについての労働基準法上の制約は特になく、制服代を労働者に負担させても すべてが違法になるわけではありません。
しかし、会社側は労働者に費用を負担してもらうためには、就業規則に定めをしておく必要があります。
また、労働契約の締結時にも明示義務あり、給料の支払い額や制服代の負担について書面に明記しないといけません。
したがって、就業規則に費用を負担させる根拠条文がないのなら、制服代金を請求することはできません。
もし、就業規則の変更により労働条件が不利益になる場合は、合理性と合意が必要です。
ポイント!
・制服の貸与から費用負担へ変更をすることは、労働条件の変更となるので、原則、個別の同意が必要です。まずは就業規則を確認すること。
・仮に、就業規則が「制服は無償貸与」から「制服代5000円」といったように改正され周知されているのなら、制服代を負担させることができます。また、一度買取りさせた物を退職時に、一方的に返還を強いることは出来ません。