有給休暇の買取はしてもらえるのか?
Q 1年で使い切れなかった有給休暇は翌年に繰り越すことが出来るが、前年の使い切れなかった有給休暇が消滅してしまうなら買い取ってもらえないのでしょうか?
A 労働基準法では原則として有給休暇の買取は認めていませんが、例外として認められるケースもあります。
「有給休暇の買取が原則認められない理由」
本来有給休暇は、従業員が安心して休養をとり、心身の疲労回復を目的としているので買取にしてしまうと、法の趣旨に反してしまう為法律では認められていません。
使い切れなかった有給休暇は翌年に限り繰り越すことができ、新たに発生した有給休暇に加算されますが、さらに1年使わなかった分は繰越できず消滅します。
※有給休暇の時効消滅は2年
「買取が認められる有給休暇」(労働基準法第39条参考)
1)法定基準を上回る有給休暇
法律で定められた日数を上回わる部分の買取は認められています。
例)2年半務めた場合の法定付与日数は12日ですが、就業規則で18日分の有給休暇を与えている場合、12日を超えた最大6日分が買取の対象となります。
2)時効となる有給休暇
2年経過して時効消滅してしまう有給休暇の買取は認められています。
3)退職で無効になる有給休暇
従業員が退職した時に使い切れずに残った有給休暇は認められています。
あくまでも、労使双方の合意によるもので会社独自の裁量で行われます。従って、必ずしもは有給休暇の買取が認められるわけではないので注意する必要があります。
有給休暇の買取をしてもらいたい場合は、就業規則等をよく確認しましょう。
一般的に以下のような方法で有給休暇の買取計算はされますが、会社によって定めが異なります。
・通常の賃金:所定労働時間に労働して支払われる通常の賃金
・平均賃金:過去3カ月の賃金総額を総日数で割ったもの
・標準報酬日額:健康保険の標準報酬月額の1/30(労使協定が必要)
注意点
◎労働者との合意が必要:契約の内容や条件を明確にして合意する必要があります。
◎社会保険料や所得税の計算:買取で支払われる金額は、給与と同様に扱われるので社会保険料や所得税が課されます。
◎買取の予約はできない:あらかじめ買取を予約することは、有給休暇の取得を抑制することにもなりかねないので原則として認められていません。
ポイント!
事業主は買取をする場合、従業員とのトラブルを避けるためにも、慎重に対応する必要があります。買取の条件などを明確にし、書面で取り決めることが望ましいです。