スポットワーク(スキマバイト)をするときの注意点
スポットワーク(スキマバイト)をするときの注意点
Q 空いた時間に働ける「スポットワーク」をやってみたいのですが、どんなことに注意したらいいのでしょうか?
A スポットワークは、仲介事業者がアプリ上で求人情報を公開し、労働者がその中から希望する仕事に応募する仕組みです。実際に働く際には雇用契約が結ばれるため、労働基準法など労働関係法令が適用されます。雇用契約が成立する時期、労働条件の明示内容、解約(キャンセル)に関する取り決めなどの点について確認しておきましょう。
スポットワークとは、短時間・単発で働く柔軟な働き方のことで、「スキマバイト」や「単発バイト」と呼ばれ、働き手が自分の都合に合わせて、1日単位や時間単位で仕事を選び、就労するスタイルのことを言います。
<特徴>
・短時間・単発の就労:1日だけ、数時間だけ
・柔軟な働き方:学生、主婦、副業希望者などが、自分のスケジュールに合わせて働ける
・スマホアプリで簡単にマッチング:面接がなく先着順で就労が決定する
<企業側のメリット>
・急な欠員や繁忙期に、人員を確保することができる。
・面接をする手間、必要な時だけ人材を雇用することで、固定人件費を抑えられる。
【スポットワークの基本的な仕組み】
スポットワークとは、雇用仲介を行う事業者(以下「スポットワーク仲介事業者」)のアプリを用いて雇用主が求人情報を掲載し、その求人にスポットワーカー(労働者)が応募することで、面接等を経ることなく短時間にその求人と応募がマッチングし、仲介事業者が賃金の立替払いを行うものです。短時間・単発の就労を内容とする雇用契約が多く、スポットワーカーは雇用主と直接雇用契約を締結することになります(スポットワーク仲介業者とは労働契約を結ばず、派遣契約でもありません)。
【労働契約締結時の注意点】
1.労働契約の成立時期と労働条件の内容
スポットワークは、面接等を経ることなく先着順で就労が決定することが多く、別途特段の合意がなければ、雇用主が掲載した求人に労働者が応募した時点で、労使双方の合意があったものとして労働契約が成立すると考えられています。個別の具体的な状況により判断が異なる場合もありますので、どの地点で労働契約が成立するのかを把握しておきましょう。
また、就業場所・業務内容・就業時間・雇用形態に関することなどの労働条件は、スポットワークでも明示しなければなりません。よって内容を書面で確認しましょう(PDFやアプリでの電子的明示も可)。
2.解約(キャンセル)に関する取り決め
労働契約成立後に事業主の都合で、丸1日の休業又は仕事の早上がりをさせることになった場合は、労働基準法第26条の「使用者の責に帰すべき事由による休業」となるので、原則1日当たり平均賃金6割以上の休業手当の支払いが必要となります。
なお、休業手当(解約・キャンセル)の考え方については、スポットワーク協会「スポットワークサービスにおける適切な労務管理へ向けた考え方」をご参考ください。スポットワーク協会リーフレット.pdf
【賃金および労働時間の変更時の注意点】
予定していた労働日や労働時間の変更を、雇用主の都合で一方的に変更することはできません。労働契約を変更する場合は労使双方の合意が原則です。
また、予定した労働時間を超えて労働した場合は、割増賃金を支払うなど実際の労働時間によって賃金が支払われなければなりません。
【その他の注意点】
スポットワーカーも労災保険の適用対象です。労働災害が起こった際は労災保険の給付を受けることができます。よって雇用主はスポットワーカーに対しても労働災害を防止するための措置を講じなければなりません。
さらに、雇用主はハラスメント防止対策も講じる必要があります。セクハラやパワハラなどの相談窓口の設置や周知が義務付けられています。
スポットワーカーにも様々な労働関係法令が適用されます。「1日のことだから我慢しよう」、「スポットだからいつでもキャンセルできる」というものではありません。
労使双方がルールを守った働き方・働かせ方をしましょう。
