労働相談Q&A Feed

2020年2月 7日 (金)

同一労働同一賃金ってなに?

Q 正社員には通勤手当が支給されますが、パートとして正社員と同じ仕事をしている私には支給されません。
働き方改革では、“同一労働同一賃金”と言われていますが、何が変わるのでしょうか?


A 2020年4月(中小企業は2021年4月)から、同じ企業で働く正社員とパートなどの非正規雇用労働者との間で、基本給や賞与、手当などあらゆる待遇について、不合理な待遇差を設けることが禁止されます。(「パートタイム・有期雇用労働法」)
また、非正規雇用労働者は、正社員との待遇の違いやその理由などについて、事業主に対して説明を求めることができるようになります。通勤手当については、正社員と同様に扱われる可能性があります。事業主に確認してみましょう。


働き方改革の「同一労働同一賃金」は、同一企業内において、正社員とパートなどの非正規雇用労働者との間の不合理な差をなくし、どのような雇用形態を選択しても待遇に納得して働き続けることができるよう法改正がされました。

 法改正では、1.不合理な待遇差の禁止、2.労働者に対する待遇に関する説明義務の強化、3.行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続きの整備、が主な改正点です。

1.  不合理な待遇差の禁止

  正社員と非正規雇用労働者との間で、職務内容や配置の変更範囲などを考慮し、働き方の前提条件が同じなら同じ待遇(均等待遇)、就業の実態等に違いがなる場合はその違いに応じた待遇の違いがバランスのとれた待遇(均衡待遇)であることが求められます。

要するに、正社員のAさんとパートのBさんで、仕事の内容や責任の重さが違うのなら、仕事の成果や責任の重さに対して支払われる賃金や手当が違っていても問題ありませんが、同じであれば同じにしなければならない、ということです。また、通勤手当は、本来通勤に必要な経費を支給する手当するのものなので、AさんとBさんに待遇に差を設けることは不合理と判断されます。待遇の違いがバランスのとれたものでなればなりませんので、待遇差を設けている場合は、その理由を明確にしておきましょう。
(厚生労働省の「同一労働同一賃金ガイドライン」を参照)

               「同一労働同一賃金ガイドライン」の概要(一部抜粋)

 【基本給・資格手当・役職手当等】
「職業経験・能力に応じて」「業績・成果に応じて」「勤務年数に応じて」支払うものなので、それ
ぞれの趣旨・性格に照らして、実態に違いがなければ同一の、違いがあれば違いに応じた支
給を行わなければならない。

 【通勤手当】
非正規雇用労働者には、正社員と同一の支給をしなければならない。

 【ボーナス(賞与)】
会社への貢献に応じて支給するものについては、同一の貢献には同一の、違いがあれば違い
に応じた支給をしなければならない。

 【福利厚生・教育訓練】
福利厚生施設の利用、慶弔休暇等は同一の利用・付与を行わなければならない。また同一の
職務内容であれば同一の、違いがあれば違いに応じた教育訓練を実施しなければならない。

2. 労働者に対する待遇に関する説明義務の強化

 事業主は、労働者から待遇差の内容や理由について説明を求められた場合、説明をしなければなりません。待遇差の説明に対し、「パートだから」という理由では、合理的な説明とは言えないので、待遇差を設けている理由を明確にしておきましょう。
また、説明を求めた労働者に対して、不利益な取り扱いをすることが禁止されています。

3. 行政による事業主への助言・指導等や裁判外紛争解決手続きの整備

 「均衡待遇」や「待遇差の内容・理由に関する説明」や話し合いに納得がいかない場合は、行政による助言指導や、都道府県労働局の紛争調整委員会による調停(無料・非公開)等が利用できますので、早めに専門機関へ相談しましょう。

2020年1月 8日 (水)

休職中の経済的支援

Q 体調不良となり主治医から療養の診断書がでました。しばらくは働けない状態なので収入の心配があります。
休職制度と傷病手当金についてよく分かりません。


A 「休職制度」とは会社に休職制度がある場合には会社を辞めることなく雇用関係を維持したまま、一定期間休んでその間働くことを免除する制度のことです。

「傷病手当金」とは、療養中に被保険者とその家族の生活を保障するために設けられた制度のことで、病気やケガのために会社を休み、事業主から十分な報酬が受けられない場合に支給される制度のことです。


※休職制度は会社に制度があるかどうかで決まります

会社ごとに制度の有無、内容は異なり、法律的な定めがありませんので必ず設けているとは限りません。制度がある場合は就業規則に休職期間、期間中の労働条件、期間満了等の取り扱いなどの定めを確認しておく必要があります。 

※傷病手当金は、働けないことに対する所得補償の給付金です。

傷病手当金は私傷病で欠勤し給料が支給されない場合、労働者が安心して療養に専念できるよう、健康保険協会・健康保険組合・共済組合等から賃金の一部に相当する金額が給付されるものです。

標準報酬月額(保険料の計算の元となっている給与額)を日額換算した額の3分の2が、最大で
1年6カ月間支給されます。傷病手当金支給申請書の提出先は、健康保険証に書いてある保険者です。

傷病手当金は、次の(1)から(4)の条件をすべて満たしたときに支給されます。  

  (1)業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること
  (2)仕事に就くことができないこと
  (3)連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと
  (4)休業した期間について給与の支払いがないこと

flairポイント!

・傷病手当金の申請をするにあたって必要な書類などに会社が記入する項目もあります。
 又、今後の働き方などについても会社と相談や連携を図っておくと良いでしょう。

2019年12月 9日 (月)

育児短時間勤務制度について

Q 正社員として勤務しています。保育所を利用している1歳半の子どもがいます。短時間勤務制度というものがあると聞きました。
どうすれば利用できるのでしょうか。


A 育児・介護休業法では、労働者が就業しつつ子を養育することを容易とするために 事業主は、3歳未満の子を養育する労働者について、労働者が希望すれば利用できる、短時間勤務制度(1日の所定労働時間を原則として6時間)を講じなければならないとされています。
まずは、会社の就業規則等でどのような制度が定められているかを確認し、希望を伝えて話し合われてはいかがでしょうか。


〇短時間勤務制度の対象となる労働者は、次のすべてに該当する労働者です。
  ①3歳未満の子を養育する労働者であること。  
  ②1日の所定労働時間が6時間以下でないこと。  
  ③日雇労働者でないこと。  
  ④短時間勤務制度が適用される期間に現に育児休業をしていないこと。  
  ⑤労使協定により適用除外とされた労働者(※)でないこと。   
     ※適用除外とされうる労働者    
        ア)入社1年未満の労働者    
        イ)1週間の所定労働日数が2日以下の労働者    
        ウ)業務の性質又は業務の実施体制に照らして、短時間勤務制度を講じることが
             困難と認められる業務に従事する労働者

〇短時間勤務制度制度を講じることが困難と認められる労働者に関しては、代替措置として
   次のいずれかの制度を講じなければなりません。  
  ①育児休業に関する制度に準ずる措置  
  ②フレックスタイム制  
  ③始業・終業時刻の繰上げ、繰下げ  
  ④事業所内保育施設の設置・運営等

〇短時間勤務制度による労働時間の変更は会社と労働者の双方にとって重要な事柄のため
   労働者は利用する前に、就業規則等に基づき必要な申請書等を会社に提出する必要が
   あります。

【不利益取扱いの禁止・就業環境を害する行為の防止措置義務】
事業主が、短時間勤務制度の適用を申し出たことや、制度の適用を受けたことを理由として
解雇や不利益な取扱いを行うことは、育児・介護休業法で禁止されています。
又、短時間勤務制度の利用を申し出たときや実際に利用しているときに、上司や同僚からの
言動により就業環境が害されること(嫌がらせ・ハラスメント)を防止するため、事業主は必要な
措置を講じなければなりません。

ワンポイントアドバイス!!

・解雇・不利益取扱いに関するトラブルやハラスメントを受けたときは、一人で悩まず各都道府県労働局雇用環境・均等室にご相談ください。
・制度利用は、要件を満たせば利用する権利が法的に認められています。ただし、短時間勤務をすることにより、上司や同僚の仕事にも影響が及ぼす場合があることを忘れてはなりません。
日頃から上司や同僚とコミュニケーションを図り、感謝の気持ちを忘れないことも大切です。

2019年11月20日 (水)

内定取り消し

Q 来年春の卒業予定で採用面接を受けました。内定が決まっていたのに突然「内定を取り消す」という連絡がきました。
どのように対応すればいいでしょうか。


A 原則として内定の法的性質は、「始期解約権留保付き」での労働契約の成立とされています。つまり会社の募集に対する労働者の応募は「契約締結の申込み」とされ、その申込みに対する会社からの内定通知は「承諾」となり、ここで条件つきで労働契約が成立したことになります。
なお、労働契約の申込み・ 承諾は、口頭でも成立するので、内定通知は必ずしも文書によりませんが、その取消しには制限があり、内定通知書や誓約書記載の取消事由に該当しても、そのすべてが認められることにはなりません。


*取消しが正当と認められる事由としては、
〇学校を卒業できなかった。必要な資格を取れなかった。

〇書類提出などに虚偽の記載があったり虚偽の事実を述べた場合

 (虚偽の内容が軽微であるときは、内定取り消しが認められない場合もある)

〇心身の病気その他の理由により勤務できないなど

内定の評価に質的な変更を生じた場合に限られるべきとされています。
内定取消しについては、「内定当時知ることができず、また知ることが期待できない事実で
あって、これを理由として内定を取り消すことが解約権保留の趣旨、目的に照らして客観的に合理的と認められ、社会通念上相当と是認することができる
」ものとされています。

ワンポイントアドバイス!

・採用内定の証拠類(内定通知・誓約書の控えなど)を保存し、特に電話による連絡事項などは記録(内容・相手・日時など)しておく必要があります。 

・内定取消しの事由について、具体的説明と文書での回答を求める。

・就労(契約の履行)を求めるほか、採用延期の場合には入社までの研修期間、待機期間などについて確認する。やむをえず取消しを承認する場合はどうなるのか会社から確約をもらうこと。

 

2019年10月31日 (木)

妊産婦への配慮

Q 正社員として工場で働いています。この度妊娠が判明しました。つわりがひどく、切迫流産のおそれがあると医師に言われました。業務上重いものを持つことが多いため、職場へ報告したところ、「忙しいので長期で休まれては困る。短時間の勤務対応もできない。」と言われました。
働き続けたいのですが、辞めるしかないのでしょうか。


A 妊娠、出産、産前産後休暇の請求や取得を理由とする解雇、その他の不利益取り扱いをすることは禁止*1されています。(男女雇用機会均等法第9条)また、使用者は妊娠中の女性が請求した場合は、他の軽易な業務へ転換させなければならないとされています。(労働基準法第65条)このことから、「妊娠している状態で通常の勤務ができない」ことを理由に解雇したり、退職を迫ることは違法といえるでしょう。

先ずは働き続ける意思をはっきりと伝えましょう。つわりや体調不良でつらいときや、職場に配慮してほしい場合には、医師に「母性健康管理指導事項連絡カード」を書いてもらいましょう。この連絡カードは、主治医等が行った指導事項を事業主へ的確に伝えるためのカードです。事業主は、このカードの記載内容に応じ、適切な措置*2を講じる義務があります(男女雇用機会均等法第13条)。これに違反した場合は、厚生労働大臣が勧告し、それでも従わなかった場合は勧告された旨が公表されることもあります。


*1 不利益取り扱いの禁止の対象となる事由(均等法第9条3項、同施行規則第2条の2)

①~④略

⑤軽易な業務への転換を請求し、又は軽易な業務に転換したこと。

⑥事業場において変形労働時間制がとられる場合において、1週間又は1日について法定労働時間を超える時間について労働しないこと、時間外もしくは休日について労働しないこと、深夜業をしないことを請求したこと、又はこれらの労働をしなかったこと。

⑦育児時間の請求をし、または育児時間を取得したこと。

⑧妊娠中および出産に起因する症状(つわり、妊娠悪阻、切迫流産、出産後の回復不全等、
妊娠または出産をしたことに起因して妊産婦に生じる症状をいう)により、労務の提供ができないこと、もしくはできなかったこと、または労働能率が低下したこと。

*2 指導事項に応じた措置(例)

  1. 妊娠中の通勤緩和→時差通勤、勤務時間の短縮等の措置
  2. 妊娠中の休憩→休憩時間の延長、休憩回数の増加等の措置
  3. 妊娠中または出産後の症状等への対応→作業の制限、勤務時間の短縮、休業等の措置

flairポイント!

◎「軽易な業務」については特に法律で定められていないため、会社と当事者の状況に応じて
検討することになります。会社は、軽易な業務を新たに作ることまでは法律上求められておらず、適切な業務がないときは現在の業務で働く時間を短縮するか、休業で対処せざるを得ないこともあるでしょう。その場合、労基法で賃金額の保障はされていないため、転換後の業務内容、賃金については協議が必要です。

◎カードの提出がない場合でも、女性労働者本人の申し出等から主治医等の指導内容等が明確であれば、事業主は必要な措置を講ずる必要があります。また、指導等はないが女性労働者から申し出があった時、会社は主治医等と連絡を取り、その判断を求めるなど適切な対応を図る必要があります。

◎事業主は女性労働者の症状等に関する情報につき、プライバシーの保護に特に留意する
必要があります。

◎妊娠・出産等を理由とする解雇・不利益取扱いに関する職場でのトラブルは、一人で悩まず
各都道府県労働局雇用環境・均等室にご相談ください。

 

2019年9月19日 (木)

年次有給休暇と皆勤手当について

Q 私が勤めるお店では、有給休暇を取ると、その月の皆勤手当が貰えなくなります。
このような取扱いをすることは、問題ないのでしょうか。


A 年次有給休暇(年休)とは、労働者を休日以外に労働から解放し、心身の休養がとれるよう法律が保障した休暇制度です。休暇を取得しても出勤として取り扱うこと(有給)により、休暇の取得を促進するのが法の趣旨です。
 年次有給休暇を取得したことを理由に皆勤手当を支払わないとすることは、法律の趣旨に反します


【年次有給休暇の付与に関するルール】

①年次有給休暇を与えるタイミング
 年次有給休暇は、労働者が請求する時季に与えることとされており、その使用目的も使用者の関知するところではありません。
 ただし、労働者が請求した時季が事業の正常な運営を妨げる場合には、使用者は他の時季にこれを与えることができます。(時季変更権

②年次有給休暇の繰越し
 年次有給休暇の請求権の時効は基準日(権利発生)から起算して2年であり、前年度に取得されなかった年次有給休暇は翌年度に与える必要があります。

③不利益取扱いの禁止
 使用者は、有給休暇を取得した労働者に対して、賃金の減額その他不利益な取扱いをしないようにしなければならない。(労働基準法第136条)
 賃金の減額その他の不利益な取扱いには、精皆勤手当や賞与の算定に当たって、年休を取得した日を欠勤、又は欠勤に準じて取り扱うことのほか、年休の取得を抑制するすべての不利益な取扱いが含まれます。

 

flair年5日の年次有給休暇の確実な取得(2019年4月施行)
 使用者は、年10日以上の年次有給休暇が付与される全ての労働者に対して、年次有給休暇を付与した日(基準日)から1年以内に5日について、取得時季を指定して年次有給休暇を取得させなければなりません。(参考⇒2019年1月みなくる通信Q&A
 これに違反した場合には罰則(一人につき30万円以下の罰金)の対象となります。       

2019年8月28日 (水)

労災で休業中に解雇を告げられた

Q 私は、正社員(期間の定めのない契約)で働いています。仕事中に負傷し、労災認定され、現在治療のため休業中です。ケガを治して仕事を続けたいと思っていたのに、会社から「職場復帰できそうにないので解雇します。」と言われました。
このまま辞めないといけませんか


A 労働基準法第19条では、正社員、パートを問わず、「労働者が業務上負傷し、又は疾病にかかり療養のために休業する期間及びその後30日間(中略)は、解雇してはならない。」と解雇制限を規定しています。したがって、業務上の負傷の場合、解雇することはできず、解雇は無効と言えるでしょう。


 ここでいう、「療養のために休業する期間」とは、負傷・疾病が症状固定の状態になるまでとされ、いわゆる治癒までの期間と解されています。また、「休業」とは連続した休業に限らず、就業する日と休業する日を繰り返すような場合も含むと解されています。「その後の30日間」とは、休業期間の長短に関わらず、たとえ休業期間が1日であっても、その後の30日間は解雇が制限されます。(休業していなければ、解雇制限の規定は適用されません。)

 ただし、業務上の負傷・疾病による療養のために休業している労働者が、療養開始後3年を経過しても負傷・疾病が治らない場合においては、使用者が平均賃金の1200日分の打切補償を行えば解雇制限が解除され、その労働者を解雇したとしても労働基準法第19条には抵触しないとされています。(労働基準法第81条)

 

ワンポイントアドバイス!

 通勤中のけがなどのいわゆる「通勤災害」の場合は、「業務上の負傷」には該当しないとされ、通勤災害の場合は、労働基準法第19条の解雇制限には該当しません。                    しかし、その場合は通常の解雇と同様に

 1.合理的な理由の存在

 2.解雇予告の手続き  

が、必要とされ、それらを満たさない解雇は認められないということになります。 

 なお、有期雇用契約で休業中に労働契約が満了する場合については、解雇制限に該当しない場合があります。詳しくはみなくる通信Q&A平成28年8月を参考にしてください。

 納得いかない解雇をされたときは、早めに専門家へご相談ください。

2019年7月19日 (金)

賞与(ボーナス)の扱い

Q 今の職場は、その年によってボーナスが支給されたり、なかったりしています。入社の際にはあるものと思っていたので、確認せずに入社しました。ローンもあるのでボーナスは支給してほしいのですが、会社は景気の動向を理由にはっきり回答してくれません。


A 労働基準法11条には「この法律で賃金とは、賃金、給料、手当、賞与その他名称の如何を問わず、労働の対象として使用者が労働者に支払うすべてのものいう」とあります。そして、同法には賃金の支給に関する原則などが定められています。しかし賃金の支給そのものを義務づけているのは、別の法律の最低賃金法であり、同法において賞与は賃金から除外されています。したがって使用者には労働法上において、賞与を支給しなければならない義務はないのですが、入社時の労働契約や就業規則、労使協定などに定めがあれば、賞与を支給しなければいけません。


ワンポイントアドバイス!

・使用者は就業規則を従業員に周知する義務があります。賞与に関する規定が記載されている場合は、規定を根拠に回答をもらわれると良いでしょう。

 

flair育児休業中の賞与(ボーナス)

タイミングによっては同じ会社の人でも、もらえるケースともらえないケースがある。

・会社規定に「賞与は会社の休業中の者には支給なし」と記載があった場合でも、算定期間中に働いた日数分は支給されます。ただし、「会社の業績と個人の成績を勘案し各人ごとに決定する」等の記載がある場合は支給なしとなる場合があります。

・育児休業中に賞与(ボーナス)がもらえるかどうかは会社規定の「賞与の支給要件」を確認しましょう。また、支給を受けても育児休業給付金が減額されることはありません。

2019年6月21日 (金)

休業について

Q 社長から「仕事がないので5日間ほど休んでほしい」と言われました。日給制なので大変困ります。
仕方ないのでしょうか。


A このような使用者側の都合で休業した場合には、休業手当を受け取る権利があります。
休業期間中の休業手当について、社長さんと話し合ってみましょう。


◆「休業」とは、労働契約上、労働義務のある日や時間について、労働者が労働できなくなることで、集団的休業、個々人の休業もあります。また、丸1日の休業だけでなく、1労働日の所定労働時間の一部のみの休業もあります。

 

◆休業中の賃金請求権は休業の理由によって違ってきます。

休業の理由が使用者側にある場合

 労働基準法第26条では使用者側の都合により労働者を休業させた場合には、休業させた所定労働日について、平均賃金の6割以上の休業手当を支払わなければならないと定めています。

 工場の焼失、機械の故障・検査、原材料不足、資材入手難、資金難、生産過剰による操業短縮、監督官庁の勧告による操業停止などが該当します。例えば、親会社の経営難によって資金や資材を調達できずに休業した場合であっても、使用者側の都合により労働者を休業させた場合に該当するとされています。

休業の理由が使用者側にない場合

 地震、台風などの天災事変等の不可抗力の場合は使用者の都合による理由に当たらず、休業手当の支払い義務はありません。ここでいう不可抗力とは

  1. その原因が事業の外部より発生した事故であること
  2. 事業主が通常の経営者として最大の注意を尽くしても、なお避けることのできない事故であること

の二つの要件を満たすものでなければなりません。

 

 なお休業手当は賃金と同じ扱いになりますので、決められた賃金支払日に支払いを受けることが出来ます。

ワンポイントアドバイス!

使用者が支払いに応じない場合などは、労働基準監督署へご相談ください。

2019年5月24日 (金)

罰金や違約金を定めた労働契約はできるか?

Q バイトの面接時、店長に「もし遅刻をした時は、罰金5,000円を払ってもらう。」と言われました。
そうなった時は、支払わないといけないでしょうか。


A 労働契約を結ぶ際、実害とは無関係に、「もし、~なら〇万円賠償させる」などと、違約金・損害賠償額の予定をあらかじめ定めることは労働基準法(第16条)で禁止されています


労働契約の禁止事項には

 ①違約金・損害賠償額の予定 (労基法16条)

 ②前借金と賃金の相殺(労基法17条)

 ③強制貯金(労基法18条)          があります。

 ①については、労働者本人だけでなく、親権者や身元保証人に損害賠償を負担させることも禁止されています。

その他にも

 ・一年以内に退職したら罰金10万円

 ・会社に損害を与えたら20万円支払うこと  なども違法です。

ただし、現実に労働者の責任により発生した損害についての賠償を請求することまで禁止したものではないので、実害について弁償費用を請求される場合もあります。

(弁償費用については2018年9月みなくる通信Q&Aを参考にしてください。)

 

また、賃金は、労働の対価と支払われるものですので、欠勤・遅刻・早退の就労していない部分について、使用者に賃金の支払い義務はありません。遅刻した時間分の賃金がカットされた場合は、やむをえないと言えます。

 不当な請求をされたら、早めに専門家へご相談ください。